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最終更新日:2025/07/09

​タイガーラットスネークの飼育と繁殖

メキシカンタイガーラットスネーク/Spilotes pullatus mexicanus

学名:

Spilotes pullatus

 

分布:

メキシコ南部~アルゼンチン北部

全長:

160-270cm、最大300cm以上

生態:

昼行性、半樹上性

 

繁殖:

一度に5-14個の卵を産む。卵は25-27℃で73-85日程度で孵化

する。孵化仔の全長は約50cm

 

寿命:

15年以上(飼育下の記録で17年)

分類

何亜種かに分けられていますが、分類に関しては混沌としています。

色彩や模様の入り方で大まかに分けた場合、南部にかけて​体の後方にあるバンド模様が消失し、黒の面積が増えていく傾向にあるようですが、個体差または地域差)は多岐にわたります。亜種間での見分けがつかないことも多く、色彩や模様のみで判別することは非常に難しい。

亜種間での違いが明瞭な中米南部や南米北部の個体群S. p. pullatus)と、メキシコや中米の個体群S. p. mexicanus)で比較すると、基亜種は体鱗列数が1618(稀に17)、より小型の頭部と細身の体型、鱗の形状が細長く、特にオスは背中から体側の鱗に強いキールが発達する。mexicanus亜種は体鱗列数が18または19、頭部はより丸みを帯びており、鱗の形状が短い、キールは背中の鱗を除いて弱く、バンドの数が多いなどの違いがあります。

なお、基亜種の中でもエクアドルの西部で見つかった個体群は「Spilotes megalolepis」として区別されています。種として有効なのかは不明ですが、この個体群は体鱗列数が14列しかありません。加えて、背側の鱗の最初の列Paraventral scales)以外の鱗が非常に大きいなどの特徴があります。

ニカラグアからユカタン半島にかけて分布する個体群S. p. argusiformis)は、網目模様の背にストライプ(縦条)が入り、一風変わった様相を呈します。mexicanusとは顔つきや体型などが類似し、ともに北部の個体群特有の形態をしています。その分布域には、基亜種やmexicanusとの「交雑種」が存在します。実際にホンジュラスでは、mexicanusとの中間的な形質を持つものが複数見つかっています。

さらに、ブラジル南東部のサンパウロを中心に分布する個体群S. p. maculatus)は、同じブラジル南東部に広く分布する個体群S. p. anomalepis)と区別が付かないとされ、maculatusanomalepisとして分類されることもあるようです。maculatusは淡黄の背に、黒い斑紋が規則的に並んでおり、色彩や模様のうえではanomalepis黒い背に、破線状の黄色い縞がある)と明確な違いがあります。一方で、鱗相にはほとんど差異がなく、maculatusanomalepisの多型と考えられています。両亜種が統合され同亜種になっている以上、その分布域には同所性があるのかもしれませんが、くわしいことは分かりませんでした。

なお現在、maculatusを含むすべての亜種は分類学上「無効」とされておりITIS)、本種には地域個体群しか存在しません。

-亜種

Spilotes pullatus pullatus

中米南部から南米北部にかけて広く分布する。体色は黒を基調とし、背側には斜めの黄色バンドがある。バンドは体の後方で消失しているものと、後方からリング状の模様に変化し、そのまま尾端​まで続くものとに分かれる。

Spilotes pullatus mexicanus

メキシコ南部から中米の山岳地帯などに分布する。淡い黄色の背に、体の前方には黒いバンド模様が斜めに入る。体の後方に入るバンドは横向きで角度が異なっており、かつ並びがより規則的ではっきりとしている。黄色の鱗の先端が黒く染まる。​


Spilotes pullatus anomalepis

ブラジル南東部バイーア~リオグランデ・ド・スル)に分布する。体色は黒を基調とし、背側には不規則に途切れた斜めの黄色バンドがある。バンドは体の後方で消失しているものと、後方からリング状の模様に変化し、そのまま尾端まで続くものとに分かれる。

Spilotes pullatus maculatus

ブラジル南東部サンパウロとその周辺地域パラナピアカバ/セーハ・ド・マール)に分布する。淡い黄色の背に、黒い亜四角形の横斑が規則的に並んでいる。


Spilotes pullatus argusiformis

おもにホンジュラスのカリブ海側に分布する。体には網目状の模様がある。背中には黒で縁取られた黄色のストライプ、背側の4番目と5番目の鱗の間には、黒いストライプが入っている。​

形態

​体鱗列数16-20、腹板数198-241、尾下板数100-138。尾の長さは頭胴長の30-41(全長の23-29)程度で、この割合は北の個体群ほど高くなる傾向があります。頭部は比較的小型で、体は側扁し、腹板には側稜クライミングキール)が発達する。

体には黒と黄系統色から成る横縞がある。模様は多様で地域差もあり、独特の斑点模様や縦条を有した個体も存在する。トリニダード・トバゴに分布する個体群は、体色が限りなく黒に傾向している。

-性的二型

大型個体はオスであることが多いですが、平均で見ると雌雄に顕著な体長の差はないとも云われています。オスは大型のもので全長265cm、メスは229cmに達する。尾はオスのほうが僅かに長い。

生態
樹上性傾向の強い昼行性の蛇です。標高
2600m近くまでの低地から山地の森林地帯、洞窟、農耕地などの人里周辺、都市部に至るまでと、広い範囲で活動します。餌はネズミやコウモリといった小型哺乳類、鳥類とその卵、トカゲ、カエル、小型の蛇など、幅広い食性を持っています。樹木に依存する種としては環境の撹乱に強く、生態の似たキロニウススネークChironiusと比較すると、より多様な環境に生息できると考えられています。

人を除いた天敵はダニや線虫といった寄生虫をはじめ、オオクロノスリButeogallus urubitingaによる捕食例があります。

中南米に広く分布するクリボーインディゴスネーク)は、体も大きく蛇食性があり、タイガーラットにとって最大の天敵にも思えますが、実際に捕食していることを示すデータはありません。メキシコでは、ブラックテールクリボーDrymarchon melanurus)が本種に対して捕食を試みた例がありますが、最後は逃げられています。ほかの例では、消費過程で発見されるも途中で吐き戻しており、狩りや消費の成功を記録するには至っていません。また、ムスラナClelia clelia)に捕食されていた例があり、自身より長い本種の大部分を呑んだといいます。

​​​​飼育

基底温度25-28℃、夜温23-25℃、ホットスポット30-34℃。112時間ほど照明をあてて明暗のサイクルをつけると、蛇の生活のリズムが整い、環境に落ちつきやすくなります。

ケージは通気性が良く、広くて高さのあるもので、樹上性傾向の強い蛇の飼育に準じます。一応、大型の衣装ケースなどでも飼えますが繁殖はできません。ケージに充分なスペースがあり、蛇が自身で好きな場所を選べるような環境では、狭いシェルターの中よりも広々とした空間の中に身を置くことを好みます。これは当然、蛇が「むき出し」の状態を好むわけではありません。たとえば樹冠や倒木の陰などに身を置き、そこから周囲を見わたしているようなイメージです。本種はより視覚的に周囲を認識しているとされ、つねにケージ内から動くものを目で追う。人の存在や環境に慣れていない個体では喉元を膨らませ、尾を激しく打ちつけて威嚇し、この防衛行動は長期的に続くことがあります。
蒸れには非常に弱く、つねに床材が湿っているような環境も嫌う傾向があり、普通はこうした場所に長くとどまりません。そのため、立ち上げ時など、狭いケースで管理する場合は注意が必要です。たとえば脱皮前に加水しすぎたり、蛇が水入れをひっくり返した場合、強引に脱出を試みることがあります。本種は体も硬く柔軟性に欠くことや、細身ながら力も強いため、短期間であっても自身の力で思わぬケガを負うことがあります。前述したように、本来は広々とした空間を好む蛇であり、最終的には大型のケージで飼育するのが基本となります。

-給餌

より小さな餌を好みます。頸の鱗も比較的大きく、これは大きな餌を呑むのに適していません。そのため、一度に大きな餌を与えるのではなく、複数の小さな餌を与えるのが無難です。

給餌量の目安は自身の体重の~7、上限は10程度。体重の約30の餌を食べたものは、すべて死亡したというデータがあります。

餌食い自体は良い蛇で、飼育下では「マウス」「ラット」「ヒヨコ」「ヒナウズラ」など、特に選り好みもせず食べます。WCでは飼育開始時のみ、消化器系が弱っていることもあるため、最初は餌を少なめに与え、様子を見たほうが良いでしょう。
成蛇であれば、一度の給餌でアダルトマウスを
2-3匹は与えられますが、体型が崩れないよう「維持」するような感じで与えると、うまくいきます。またWCの場合、一度痩せると体重を戻すのに時間を要することもあります。餌の量とそれに伴う体重の増減には、つねに気を配るようにしましょう。参考までに、過去入手したWCの体重

メキシカンタイガーラットスネーク/Spilotes pullatus mexicanus

856-1164gでした。どの個体も200-220cmほどでしたが、WCのわりには意外と重い印象を受けるので、自然下ではコンスタントに餌を獲っていたのだと思います。一方で、メスのほうが拒食になりやすいというのは、念頭に置いておいたほうが良いかもしれません。多くの蛇ではこの逆であることが多いのですが、本種に関してはオスはメスよりも餌食いが良く、年間を通して食欲が落ちません。

 

繁殖

本種は長らく一緒に飼育された雌雄での繁殖成功率が高いようです。そのため、スペースさえあれば生涯「ペア飼育」が可能とされています。ケージには枝やコルクを組み、そこで雌雄が一緒に過ごすようになると、あとは時間の問題といえます。

-繁殖に用いる雌雄

メスは全長200cm以上、900g程度まで育っていれば充分繁殖が可能です(持ち腹個体や文献などを見る限り、自然下のメスの多くは、これより小さいサイズで卵を産んでいます)。経験上、もっとも若くして交尾をしたメスは23ヵ月

問題はオスで、オスはメスよりも性成熟までに時間を要する可能性が高く、最低でも生後3-4年は必要です。ひとつの目安として、CBのオスが初めて交尾をしたときの年齢が、38ヵ月(全長約210cm,897g。基本的に3歳未満のオスは、発情自体が弱いか、そもそもメスに関心を示しません。ただし、性成熟により大きな影響を与えるのは、年齢よりもサイズであるのは疑いの余地がありません。より繁殖に適したオスは、充分な年齢に加え、それ相応の体格を有したものです。

-交尾

多くの場合、発情は10月から翌4月ごろまでの間に起こります。ほとんど温度変化をつけずに飼育していたとしても、季節の変化を感じとっているようです。交尾はメスが移動したとき、その動きにオスが誘発されるかたちで起こり、たいてい2-4日程度の間隔を空け、継続的に行われます。しかしながら、オスは求愛行動をとる時間が限られており、メスも容易にはオスを受け入れません。実際に交尾まで至らないことも多々あります。

たとえば、メスが一定時間オスを拒んだりすると、オスはわりと早い段階で追尾するのをやめてしまうことも多いです。そうなると、最低でもその日1日は交尾を試みようとはしません。普通はオスが盛ってさえいれば、それなりの確率で交尾は見られます。本種の場合、メスの発情の度合いが、より重要なのかもしれません。いざ交尾の体勢に入ってからも気が抜けず、一見交尾をしているようで、実はしていないこともざらにあります。あくまでも飼育下での比較ですが、コーンスネークなどのナミヘビに比べると、本種は繁殖力がやや低いと感じます。

自然下では、発情期にメスの体から分泌されるフェロモンによってオスを惹き付け、そんな雌雄が出合えば、すぐ交尾に至るはずです。飼育下では、雌雄の「発情のタイミング」を合わせるのが難しく、ペア飼育でひたすら時がくるのを待つしかありません。逆に言うと、発情のタイミングさえ合っていれば、長期的なペア飼育の必要はなく、ペアリング後すぐに交尾が見られます。

交尾時間は30-60分程度で、基本的に前述のコーンよりは長い。一部始終を見た限りでは、朝の6時に照明がついてから15分ほどでオスの追尾が始まり、交尾成立から終了までは6:47-7:35までの約50分でした。ちなみに交尾時間の過去最長は65分、最短は26分。今まで数時間にわたって交尾が続いているのは見たことがありません。飼育環境にもよると思いますが、一連の求愛や交尾行動をとる時間帯は、だいたい決まっているようです。

・ペア飼育

10月ぐらいから自然に発情することがあります。こちらの環境では、交尾がすぐに行われることは稀で、何日かオスの求愛だけが続く。そこから一度でも交尾が成立すると、それ以降は間隔を空けて複数回の交尾が見られる。交尾を3-4回(※1)確認し、発情が見られなくなってきたら、念のため雌雄を分けるようにしています。※交尾は1回だけでも構いません。

・雌雄の分離

雌雄はメスの妊娠~産卵~1ヵ月程度の体力回復期間を含めて、約3ヵ月はそれぞれ単独飼育にしています。そのあとまたペア飼育に戻すと、結構な確率で再び発情します。これが、雌雄の分離により発情したのかまでは分かりませんが、シーズン中に発情が見られないときは、雌雄を一定期間1ヵ月~)だけ離してみると、うまくいくことがあります。その際に飼育温度を僅かに下げると、より効果的です。

-妊娠/産卵

妊娠期間は40-60日程度。一度に5-14個、平均8個の卵を産みます。

産卵時期には幅があり、実に半年もの月で卵を産む可能性があります。卵はシーズン中に最大2回まで採ることが可能ですが、クラッチ間に交尾を挟まなくても次のクラッチを産めるのかは不明です。第1クラッチのあとに、もう一度交尾が確認できると高確率で2クラッチしますが、これまでのところ、交尾を挟まずに複数クラッチしたことはありません。

卵は多くの蛇と同様、ケージの底面に設置されたシェルターなどで産みます。底面ヒーターの上や大きめの水入れなどに産んでしまう可能性もあるため、飼育環境によっては何らかの対策が必要かもしれません。さらに樹上性傾向の強い蛇は、鉢植えや筒型のコルク樹皮の内部など、思わぬ場所に産むことがあります。本種では聞いたことがありませんが、飼育下では何が起こるか分かりません。なるべく障害になりそうなものは取り除くようにしましょう。

卵は産卵前脱皮から10-14日ほどで産むのが普通ですが、一度だけ脱皮後7-8日にかけて8個の有精卵(295g)を産みました。また、第1クラッチで楕円形の卵を9個産んだメスが、第2クラッチでは細長い卵を6個産んだこともあります。

・遅延受精?

このときは交尾から103日で卵を産みましたが、しばらく貯精したあと受精させた可能性もあります。気掛かりなのは、計5卵のうち有精卵は僅か1で、無精卵が1スラッグ3と成績が悪かったことです。さらに、スラッグはどれも所々が変色していました。それなりの期間、卵管内にとどまっていたような感じもします(妊娠期間が異様に長かっただけかもしれません)。

​​​​

-孵卵

培養基に対して水の比率を11で問題なく孵化します。例にもれず、継続的な高温と蒸れには注意が必要です。卵は不適切な管理下において「孵化率の低下」「孵化仔の小型化」「模様の乱れ」「尾曲がり」などが見られます。培養基に卵を半分ほど埋めても孵化するようですが、基本的に本種は産卵の際に卵を埋めないので、通気性と湿度が保たれた環境に「置く」程度にとどめるのが無難です。とはいえ、卵殻の厚さも普通程度で管理もしやすく、とくべつ気を遣う必要もないでしょう。

​​​​-孵化

卵は27-29℃の管理で約65日、25-27℃で73-85日、24-26℃で90-120日程度で孵化する。

さまざまな環境に適応しているためか​、孵卵温度は幅広くとれるようで、そこまでシビアな印象は受けません。基本的には24-29℃程度であれば孵化するはずです。ただ以前、24-26℃と低めの温度で管理したところ、102日で孵化しましたが、ほとんどの卵で「死籠り」が発生したことがあります。死亡した仔画像参照)は最大で49cm。個体によっては養分もほぼ吸収しており、孵化まであと一歩のところで力尽きたようでした。

この経験から、本種の卵は27℃を基底として管理するようにしています。

とはいえ、25℃前後で無事に孵化した例はあるため、こちらで採れた卵の状態が良くなかったのか、または孵卵環境に何らかの問題があったのかもしれません。

タイガーラットスネーク / Spilotes pullatus pullatus

 

 

・タイガーラットスネークの孵卵温度と孵化期間

()内は孵化率

24-26------102(2/8)
25-27
------80(6/6) 81(7/9) 81(4/5) 83(6/6) 84(7/9) 89(4/6)

27-29------66(4/4)

23-30------76(4/5)2

 

2 孵化仔の身体測定(ガイアナの地域個体群)

01・・・オス/全長51cm/頭胴長38cm/尾長13cm/尾率34/体重27g

02・・・オス/全長51cm/頭胴長38cm/尾長13cm/尾率34%/体重28g

03・・・メス/全長54cm/頭胴長41cm/尾長13cm/尾率32%/体重28g

04・・・メス/全長54cm/頭胴長41cm/尾長13cm/尾率32%/体重28g

 

少なくともこのクラッチでは、全長/頭胴長の値はメスのほうが高かった。尾長に雌雄差がない一方、尾率(尾長÷頭胴長)はオスのほうが高い。お、長さの測定値には誤差があるとお考えください。

タイガーラットスネーク / Spilotes pullatus pullatus
メキシカンタイガーラットスネーク/Spilotes pullatus mexicanus
タイガーラットスネーク / Spilotes pullatus pullatus
メキシカンタイガーラットスネーク/Spilotes pullatus mexicanus

-幼蛇

孵化仔の全長は40-60cm程度、体重14-35g。仔のサイズは卵の大きさなどで相当にばらつきがあります。経験上、楕円形の卵からは平均23 (15-29) g、細長い卵からは平均28 (20-35) g程度の仔が孵化します。ファーストシェッドは10-14日。

樹上性/半樹上性種にありがちな神経質で怒りやすい面はあるものの、時間経過とともに落ちつくことが多いです。基本的な管理は親個体とほとんど変わりません。成長も早く、最初の1年で120-150cm程度にまで成長します。また、幼いころから多湿にしなくても脱皮不全になり難く、少なくともアジアの蛇よりは高い湿度を必要としません。どちらかというと、本種が脱皮の際に必要とするのは「スペース」です。この手の蛇は、レイアウトされた広いケージで飼育すると、多少の乾燥状態でも脱皮不全にならないということがよくあります。

気をつけるべき最大のポイントは温度で、幼いころは28℃程度と少し高めの温度で管理したほうが、あきらかに状態が良いです。昼夜の温度変化などで夜間のみ2-3℃下がるぶんには問題ありませんが、継続的に25℃以下など、低めの温度帯での飼育は避けるべきです。死ぬことはないにしても、飼育自体が不安定になりやすいです。

・餌付け

最初からすべての幼蛇がマウスを食べることもあれば、半分も食べなかったこともあります。なお餌を与える際は、慣れるまで「置き餌」が基本となります。

自力で食べない場合はもう1週間ほど放っておく、または数回の強制給餌を経てから餌付くこともあります。ほかにも、長さのあるピンセットで餌を挟み、その餌を拒食している個体の胴体部分に押し付けてみてください。負荷のかかっている箇所に強い反応を示し、そのままあっさり食べることがあります(この方法は、どちらかというとアダルト個体に有効です)。

個人的には、2-3回自力で食べなければ早めに強制給餌してしまい、あとは途中で何度か置き餌を試すという方法で良いかと思います。大半は3ヵ月以内には自力で食べるようになりますが、なかには8ヵ月近く強制していた個体も居ました。強制給餌でも普通に成長はするため、このときも結構な長さに育っており、最終的には一度にピンクM3匹強制していました。

基本的に一度でも自力で食べた個体が拒食することは滅多になく、成長の早いものでは生後6ヵ月もたつと、ホッパー~アダルトMぐらいの大きな餌を呑めるようになります。『給餌』の項でも触れたように、一回り小さな餌を与えるほうが安全です。餌をサイズアップする際には、細心の注意を払いましょう。

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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メキシコ産 WC フルアダルト メス どことなく老いを感じる個体

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ガイアナ産 楕円形の卵

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 細長く大型の卵

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 CB(F2) ハッチリング 全長50-55cm 27-28g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 CB(F2) メス ハッチリング 全長50-55cm 27g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

ガイアナ産 CB メス 生後3ヵ月 全長約90cm 70g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

ガイアナ産 CB オス 生後6ヵ月 全長約120cm 165g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

ガイアナ産 CB オス 生後9ヵ月 全長約145cm 343g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 CB オス 生後12ヵ月 全長約160cm 469g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

ガイアナ産 CB オス 生後18ヵ月 全長約180cm 599g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 CB オス 生後24ヵ月 全長約195cm 774g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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ガイアナ産 CB メス 生後36ヵ月 全長約210cm 885g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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メキシコ産 WC 交尾

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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メキシコ産 WC 産卵(有精卵×4、スラッグ×2)

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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メキシコ産 CB ハッチリング 27g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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メキシコ産 CB ハッチリング 全長50-55cm程度 26-31g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

S. p. pullatus CB メス 全長203cm 頭胴長155cm 尾長48cm 627g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

S. p. pullatus CB オス 全長215cm 頭胴長161cm 尾長54cm 857g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

S. p. pullatus CB メス 全長213cm 頭胴長159cm 尾長54cm 892g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

S. p. mexicanus CB オス 全長212cm 頭胴長151cm 尾長61cm 937g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

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S. p. mexicanus CB メス 全長213cm 頭胴長154cm 尾長59cm 889g

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

タイガーラットスネーク/Spilotes pullatus

S. p. mexicanus CB オス 全長217cm 頭胴長154cm 尾長63cm 1017g

参考文献

・Amaral, A. D. 1929. Estudos sobre ophidios neotrópicos, XIX. Revisão do gênero Spilotes Wagler, 1830. Memórias do Instituto Butantan 4: 275-298.

・Cruz-García et al., 2020. New records of four reptile species (Lepidosauria, Squamata) from the province of Guayas, southwestern Ecuador. Check List 16(3): 765-772.

・Marques et al., 2014. Ecology of the Colubrid Snake Spilotes pullatus from the Atlantic Forest of Southeastern Brazil. Herpetologica 70: 407-416.

・Orces V., G. & Almendariz, A. 1989. Acerca de la sistemática de Spilotes megalolepis Günther (Serpentes-Colubridae). Revista Politécnica 14(2): 69-73.

・Rojas-Montoya et al., 2021. Catálogo de Anfibios y Reptiles de Colombia. 7(2): 90-98.

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